【日本橋から空が見れる日が来る】首都高速都心環状線:日本橋区間地下化事業

首都高速都心環状線の歴史は古く東京オリンピックに間に合わすために、東京オリンピック前の1963年に第一次開通を迎えております。

そこから今日まで延伸を重ねており、都市部を走る自動車専用道路としては日本一の長さの道路になります。その長さは337.8キロメートルにもなります。

この歴史があるが故に経年劣化も心配される中、日本橋から空を眺めることができるようにするプロジェクト・老朽化した首都高速の工事・地下化を行うための工事準備が進行しております。

首都高速道路とは

首都高速道路は首都高速道路株式会社が運営する「東京を中心とした自動車専用道路」です。

戦後の1953年に計画を設定し、東京オリンピック開催前の1962年に一番最初の開通区間である「京橋〜芝浦間」1号羽田線の一部を開通させました。

現在までに300キロ以上の道路網が建設され、東京23区だけではなく、神奈川県・千葉県・埼玉県にも首都高速の道路網が広がっています。

日本国内の都市高速道路として最大の都市高速道路になり、毎日多くの交通量が発生しています。

呉服橋・江戸橋出入口は日本橋区間地下化工事準備のため廃止:首都高速道路ホームページより

【首都高速道路路線名称】

首都高速都心環状線東京「都心環状部分」
首都高速高速1号線
首都高速高速2号分岐線
首都高速高速3号線
首都高速高速4号線
首都高速高速8号線
首都高速中央環状線首都高速品川目黒線
首都高速目黒板橋線
首都高速5号線
首都高速板橋足立線
首都高速葛飾川口線
首都高速6号線
首都高速葛飾江戸川線
首都高速1号上野線江戸橋ジャンクション〜入谷出入口
首都高速1号羽田線浜崎橋ジャンクション〜高速大師線(首都高速神奈川1号横羽線に接続)
首都高速2号目黒線一ノ橋ジャンクション〜戸越出入口
首都高速3号渋谷線谷町ジャンクション〜用賀(東名高速へ接続)
首都高速4号新宿線三宅坂ジャンクション〜高井戸(中央自動車道へ接続)
首都高速5号池袋線竹橋ジャンクション〜美女木ジャンクション(首都高速埼玉大宮線・東京外環自動車道へ接続)
首都高速6号向島線江戸橋ジャンクション〜堀切ジャンクション
首都高速6号三郷線小菅ジャンクション〜三郷ジャンクション(東京外環自動車道に接続)
首都高速7号小松川線両国ジャンクション〜篠崎インターチェンジ(京葉道路に接続)
首都高速8号欠番:実際には京橋ジャンクションから東京高速道路接続までの0.1キロの路線
首都高速9号深川線箱崎ジャンクション〜辰巳ジャンクション
首都高速10号晴海線晴海出口〜東雲ジャンクション
首都高速11号台場線芝浦ジャンクション〜有明ジャンクション(間にレインボーブリッジ)
首都高速八重洲線神田橋ジャンクション〜西銀座ジャンクション
汐留乗継所〜汐留ジャンクション
首都高速湾岸線多摩川トンネル〜高谷ジャンクション
首都高速湾岸分岐線昭和島ジャンクション〜東海ジャンクション
首都高速神奈川1号横羽線高速大師橋〜石川町ジャンクション
高速神奈川2号三ツ沢線金港ジャンクション〜保土ヶ谷インターチェンジ(第三京浜に接続)
高速神奈川3号狩場線本牧ジャンクション〜狩場インターチェンジ(横浜横須賀道路に接続)
高速神奈川4号欠番
高速神奈川5号大黒線大黒ジャンクション〜生麦ジャンクション
高速神奈川6号川崎線大師ジャンクション〜川崎浮島ジャンクション(湾岸線・東京湾アクアラインに接続)
高速神奈川7号横浜北線横浜港北ジャンクション〜生麦ジャンクション
高速金川直7号横浜北西線横浜青葉ジャンクション〜横浜港北ジャンクション
高速湾岸線(神奈川区間)並木〜多摩川トンネル
高速川口線江北〜川口ジャンクション(東北自動車道・東京外環自動車道に接続)
高速埼玉新都心線与野出入口〜さいたま見沼出入口
高速埼玉大宮線美女木ジャンクション〜与野出入口

首都高速道路都心環状線:日本橋区間の地下化の計画

現在日本橋の上空には「首都高速都心環状線」が通っています。

日本橋中央部より上空:日本橋の上には首都高速都心環状線

当時の技術では、地下を掘り進め首都高速を建設する技術が足りず、また建設費・建設時間の短縮が課題となり、地下への建設は極力行ないませんでした。

さらに首都高速の建設にあたり、用地買収の問題もあり、かつて流れていた川を首都高速の一部にする転用や既存の日本橋川の上空・隣接した場所など、用地買収の必要が極力少なくなるように首都高速の建設を始めました。

東京オリンピックまでに首都高速道路の開通を間に合わすためには、用地買収の少ない既存の川を道路に転用、川の上空に道路を通すことで建築日数の短縮・工事費の抑制を行うしかありませんでした。

現在、東京オリンピックから約60年近く技術は進歩し、首都高速道路の老朽化・改修工事と合わせ、日本橋の上空に「青空」を復活させるため、現在日本橋区間の地下化工事の準備が始まっています。

なぜ日本橋区間を地下化にするのか

日本橋という日本の国道の起点:道路元標がある場所が首都高速都心環状線で上空を覆われているという景観的視点もありますが、都心環状線の老朽化と日本橋近くにある「江戸橋ジャンクション」「箱崎ジャンクション」の渋滞緩和も目的としています。

既存の路線として多くの交通量があり、初期に開通した首都高速全てを区間を地下にするわけにはいきませんが、この日本橋区間・江戸橋ジャンクション・箱崎ジャンクション付近は、特に首都高速の中でも特に渋滞が起こる場所として知られており、交通量の分散を行ない渋滞を無くすことが課題でした。

  • 渋滞の緩和
  • 首都高速道路高架橋の老朽化改善
  • 日本橋上空の景観

これらの問題の解決を行う大規模プロジェクトになります。

日本橋区間の地下化だけではない「都心環状線のジャンクション再整備」

首都高速都心環状線の日本橋区間を単純に「地下化」を行うだけではありません。

都心環状線のルート変更・江戸橋ジャンクションの改良を行うことで、車の導線を変更し渋滞を減らすことを目的としています。

都心環状線のルートは新たに「新京橋連絡線」として首都高速道路八重洲線を流用・延長して建設をされます。

一方、今まで江戸橋ジャンクションで都心環状線:銀座・浜崎橋方面へ進むことができたルートは、連絡路を減らすことで、行き来ができなくなります。

都心環状線銀座方面へ走行することが出来なくなり、

外回り方面からは「向島線・小松川線方面」

内回り方面からは「上野線・向島線・小松川線方面」のみの走行ルートになります。

行き来するルートを制限することで、強制的に車の流れを分散させ、交通渋滞の緩和を行います。

日本橋周辺の再開発事業

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