2024年3月16日:北陸新幹線「金沢駅〜敦賀駅」延伸開業:北陸3県と東京を繋ぐ新幹線開通

2024年3月16日「北陸新幹線:金沢駅〜敦賀駅」が延伸開業をします。

北陸新幹線は、当初「長野新幹線」として、1997年開催の長野オリンピックに合わせて開業した新幹線が、長野駅から先の富山・金沢に延伸したことで「北陸新幹線」に名称を変えた路線です。

金沢までの開通により、東京と富山・金沢の距離が近くなり、それまで関西方面から行くことが便利であった北陸地方が、東京からも短時間で行くことができるようになりました。

今回の敦賀延伸により、福井県と東京が繋がることになり、首都圏から北陸に行きやすくなることは間違いありません。

そして北陸新幹線の計画は敦賀駅までではなく、その先の東海道・山陽新幹線「新大阪駅」まで繋がる新幹線として計画されており、北陸新幹線は東海道新幹線のバイパスとしての機能を持つ新幹線として計画されています。

しかし課題として、敦賀駅から先の工事の着工はされておらず、新大阪駅までの延伸開業時期は未定のままです。

またこの北陸新幹線の延伸により、金沢駅から敦賀駅の間は「IRいしかわ鉄道」「ハピラインふくい」の第三セクターに移管され「北陸本線はわずか46キロの路線」となり、東京方面からの福井・敦賀への移動は非常に便利になりますが、大阪・京都方面からの特急電車「サンダーバード」は敦賀止まりとなり、福井・金沢・富山へは北陸新幹線を乗り継ぐ必要があります。

北陸新幹線・北陸新幹線沿線自治体の街の開発について、今後の不動産開発情報が注目されます。

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【北陸新幹線沿線:不動産開発・不動産投資・住まい情報へのリンク】






北陸新幹線「金沢駅〜敦賀駅」延伸開業

計画名北陸新幹線「金沢駅〜敦賀駅」延伸
運営会社JR西日本(上越妙高駅〜敦賀駅間)
JR東日本(東京駅〜上越妙高駅間)
工事区間金沢駅〜敦賀駅間
距離数125キロメートル
(工事区間:完成済みの金沢駅〜白山車両基地間を除く113キロメートル)
設置駅数6駅
新規設置駅小松駅・加賀温泉駅・芦原温泉駅・福井駅・越前たけふ駅・敦賀駅
開業時期2024年3月16日
JR西日本公式ホームページより

【小松駅:位置】

【加賀温泉駅:位置】

【芦原温泉駅:位置】

【福井駅:位置】※県庁所在地新幹線駅初の通過線なしの駅「1面2線」構造

【越前たけふ駅:位置】※今回の延伸で唯一の新幹線単独駅

【敦賀駅:位置】

福井県待望の新幹線駅開業

JR西日本公式ホームページより

前回の長野駅からの北陸新幹線延伸では、富山駅を通り、金沢駅止まりとなってしまったため、福井県には新幹線の延伸はありませんでした。

しかし、今回の2024年春の延伸により、待望の福井県内に新幹線駅が設置されます。

県庁所在地である福井駅をはじめ、県内に新幹線駅が設置されることにより、街の活性化が期待されています。

設置をされる駅は、

  • 小松駅(石川県小松市)
  • 加賀温泉駅(石川県加賀市)
  • 芦原温泉駅(福井県あわら市)
  • 福井駅(福井県福井市)
  • 越前たけふ駅(福井県越前市)
  • 敦賀駅(福井県敦賀市)

上記の6駅が設置され、越前たけふ駅以外は全て在来線の駅に併設となります。

従来福井県から首都圏に鉄道で行くためのルートは「金沢駅から北陸新幹線を利用する」または「滋賀県の米原駅まで移動し、東海道新幹線を利用する」ルートの二通りがありました。

北陸新幹線が延伸することにより、東京まで乗り換えなしで移動できるようになったことは福井県にお住まいの方にとってメリットがあります。

整備新幹線最大規模の駅「敦賀駅」

北陸新幹線:敦賀駅駅完成イメージ
北陸新幹線:敦賀駅ホームイメージ

北陸新幹線金沢駅から福井県敦賀駅までの延伸となる、2024年度春の北陸新幹線延伸事業ですが、暫定終着駅「敦賀駅」は地上37mの高さとなる「日本一の高さの新幹線駅」となり、整備新幹線の中では最大規模の駅となります。

3階建ての駅舎内に「3階に2面4線の新幹線ホーム」「2階に改札口」「1階に在来線ホーム」が縦に並び、乗り換えをスムーズに行えるように導線を整えます。

敦賀市内の建物の中でも巨大な建造物となり、非常に目立つシンボルとなります。

関西からの特急「サンダーバード」は敦賀止まりに変更・北陸本線はわずか46キロの路線に変更

北陸新幹線が敦賀駅まで延伸になった影響で、それまで関西方面からの在来線特急「サンダーバード」が金沢駅まで運行されていましたが、敦賀駅止まりになります。

そのため、福井駅・金沢駅・富山駅の北陸県庁所在地に関西方面から行くためには、敦賀駅で必ず乗り換えが必要です。

また金沢駅〜福井駅〜敦賀駅のJR北陸本線もJRから経営分離され、福井県のJRは「ハピラインふくい」という第三セクターに移管されることになります。

※「ハピラインふくいは大聖寺駅から敦賀駅までの区間を担当」「IRいしかわ鉄道は金沢駅から大聖寺駅」までの区間の運行事業者となります。

【ハピラインふくい:公式ホームページリンク】

北陸新幹線の金沢駅〜敦賀駅の延伸により、北陸本線は米原駅〜敦賀駅の「わずか46キロの鉄道路線」となります。

北陸新幹線の延伸は、東京方面から移動には便利になりますが、昔から北陸と経済的に結びつきが強かった大阪・京都方面からは不便になるという影響が出ることになります。

北陸新幹線は新大阪駅まで延伸を行わないと「不完全な路線のまま」

北陸新幹線の懸念は敦賀駅から先の工事が全く始まっていないことにあります。

前回の金沢駅までの延伸の際、既に敦賀駅までの延伸工事が始まっていましたが、今回敦賀駅まで延伸を行う際に新大阪駅までの延伸工事が始まる目処が立っていません。

新大阪駅までの延伸ルートについては「小浜市〜京都駅〜JR学研都市線松井山手駅〜新大阪駅」というルートが有力であると決定されていますが、実際にこのルートでいつ建設できるかは未定です。

また京都府内は長大なトンネル工事が必要になることと、京都市内において埋蔵物調査を行う可能性が高いことを考えると難工事を避けられそうにありません。

北陸新幹線は新大阪駅まで開通して、北陸三県を通るルートの東海道新幹線バイパスが完成します。

そのため、早期の実現が望まれています。

新幹線による経済効果は駅前だけでなく、沿線自治体にも効果があります。今後の北陸新幹線沿線の不動産開発・不動産投資・駅前再開発の情報には注目です。

【北陸新幹線プロジェクト:JR西日本公式ホームページへのリンク】

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【北陸新幹線沿線:不動産開発・不動産投資・住まい情報へのリンク】






注目の首都圏鉄道延伸構想・工事

日本全体では人口減となり鉄道利用者数が伸び悩む課題がありますが、首都圏を中心に鉄道路線の整備がまだまだ進んでいます。

新規開通を行ったばかりの路線や工事が始まり将来駅が完成する地域では不動産開発・不動産投資・まちづくりに関する情報に注目です。

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