JR駅から羽田空港へ直接乗り入れ:JR羽田空港アクセス線計画

羽田空港へのアクセス路線は現在「京急空港線」「東京モノレール羽田空港線」が乗り入れをおこなっておりますが、更に「JR東日本」が乗り入れを開始する計画が進んでいます。

この計画により、JR東日本の主要駅から直接羽田空港に向かう路線が出来ることになり、所要時間の大幅な短縮・交通障害が発生した際の代替線が出来ることになります。

これらの鉄道直通運転は沿線の移動手段向上にもなり、再開発うあ都市開発が活発になります。

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JR羽田空港アクセス線(東山手・西山手・臨海部ルート) 概要

東京都環境局「羽田空港アクセス線(仮称)整備事業」評価書案より
計画路線名JR羽田空港アクセス路線(東山手ルート・西山手ルート・臨海部ルート)
計画ルート東山手ルート「JR東海道線(田町駅付近)〜東京貨物ターミナル〜羽田空港」
西山手ルート「JR埼京線〜りんかい線(大井町駅付近)〜東京貨物ターミナル〜羽田空港」
臨海部ルート「JR京葉線新木場方面〜りんかい線(東京テレポート駅付近)〜東京貨物ターミナル〜羽田空港」
開業時期東山手ルート:2029年度予定
西山手ルート:未定
臨海部ルート:未定
完成後の所要時間東京駅〜羽田空港駅「18分」※東山手ルート 東京モノレール経由28分 京急空港線経由33分
新宿駅〜羽田空港「23分」※西山手ルート 東京モノレール経由46分 京急空港線経由41分
新木場駅〜羽田空港駅「20分」※臨海部ルート 東京モノレール経由41分
最も事業化が早いと言われる「東山手ルート」
東京都環境局「羽田空港アクセス線(仮称)整備事業」評価書案より
羽田空港:商業施設

JR東日本:長年の構想「羽田空港への直接鉄道乗り入れ」

元々JR東日本による羽田空港アクセス線は2000年に初めて計画打診があった路線です。

そこから2013年にJR東日本が発表を行った構想の中で「羽田空港への直接乗り入れ」についての計画が出されました。

そこから鉄道事業の許可が2021年にようやく国土交通省から許可が下りることになり、具体的に2029年度の開業予定(東山手ルート)の計画を発表しております。

JR羽田空港線東山手ルート

最も開通が早いとされているのが、このJR羽田空港線東山手ルートです。

浜松町駅から田町駅の間に新しい単線の線路を敷き、地下を通る新線を設置して羽田空港まで延ばす計画です。

地下で東海道本線だけではなく、JR東海の運行する東海道新幹線の下もくぐり、最も東側にある既存の東海道貨物線(大汐線)を流用することで、建設費をできるだけ抑えて建設を行います。

このルートは東海道貨物線を通るため、途中貨物駅である「東京貨物ターミナル駅」を通るのですが、この駐車場用地などを利用して電車の留置線・保線基地などを設ける予定になっています。

※このルートが実質開業年度を暫定で発表を行っている最も実現性のあるルートです。

JR羽田空港線線西山手ルート

東京貨物ターミナル駅から分岐をする形で、大崎・渋谷・新宿方面に向かうルートです。

予定では「りんかい線の品川シーサイド駅・大井町駅付近で合流を行い、そのままりんかい線を経由して埼京線へ乗り入れる計画です。

東山手ルート同様、このルートでも地下で新しく合流のための線路(東品川短絡線)を建設する必要があります。

JR羽田空港線臨海部ルート

りんかい線は東京貨物ターミナル駅の隣にある八潮車両基地を利用しており、電車を回送するための線路がつながっています。

東京貨物ターミナル駅から各ルートに分岐を行うため、この線路を複線化して東京テレポート・新木場方面のりんかい線と繋げる構想があります。

更にりんかい線の新木場方面は、その先のJR京葉線と線路が繋がっているため、そのまま千葉方面に乗り入れる構想もあります。

東京モノレール羽田空港線との共存の課題

JR浜松町駅北口正面「東京モノレール浜松町駅」入口
隣では世界貿易センタービルを解体・再開発

現在羽田空港への「京急空港線」と「東京モノレール羽田空港線」が乗り入れを行っております。

一見JR東日本は羽田空港へ乗り入れを行っていないように思われますが、JR東日本のグループとしては2002年に「東京モノレールの子会社化」を行い、グループとしては羽田空港へのアクセス線は既に保有しています。

JR東日本は東京モノレールを子会社化を行い、具体的には東京モノレール羽田空港線の始発駅である「浜松町駅の改札改良」「東京モノレール全駅のSuica対応」「浜松町駅の京浜東北線快速停車」などを行い、乗客を増やして行きました。

しかし今回の計画は「JR東日本の電車が今回直接羽田空港に乗り入れる」計画のため、東京モノレールとの差別化をどのようにするかを考える必要があります。

いずれにせよ、羽田空港へのルートが増えることにより、交通障害などが発生しても代替ルートができることは利用者にとって大変良いことになります。

また沿線地域の利便性が高まり、人の流れが活発になれば経済活動が増えるため、各経済・業界に良い流れになると期待をしたいです。

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東京都の鉄道・交通新線情報

東京都では人口減少時代と言われておりますが、依然として流入傾向が続いており、鉄道新線の計画・建設される路線があります。

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