京急羽田空港駅:引き上げ線の設置・2030年度工事完了予定

京急羽田空港駅では将来の電車運行の需要増加に向け、2030年度を予定として京急羽田空港駅の奥に「引き上げ線を設置」することを決定しました。

この工事は約300mの線路を線路から延長をする形で引き上げ線を設置する工事内容となり、この工事を行うことにより留置が可能な電車の数が増え、電車の増発が可能になります。

引き上げ線の完成予定は2030年度の予定となり、羽田空港への行き来が更にスムーズになり非常に便利になります。

【このページは京急羽田空港駅の引き上げ線設置工事についてのページとなります】

羽田空港駅への電車の乗り入れの本数が増えることで、沿線の開発も活発になり不動産開発・投資も積極的に行われていくと考えられています。

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京急羽田空港駅・引き上げ線設置工事:詳細

引き上げ線設置に伴い歩行者動線の切り替え工事を実施:京急公式ホームページより
事業名羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線工事
事業者名京浜急行電鉄株式会社
完成予定時期2030年度
ホーム・線路整備担当京浜急行電鉄株式会社
トンネル・通路・階段整備担当関東地方整備局

列車増発に向けた京急羽田空港駅・引き上げ線設置工事

京急羽田空港駅は、羽田空港への重要アクセス路線として現状「最も羽田空港へ向かう利用者が使用する交通手段」となります。

そのため、多くの京急空港線・羽田空港行きの電車が毎日運行されており、東京都内における重要な鉄道路線となっております。

しかし終点の羽田空港はホーム1つ線路2つの「1面2線」のシンプルな構造の駅となり、電車の待機が2編成しか行うことができないため、これ以上の電車の増発が困難です。

そこで、現在行き止まりになっている線路を更に奥まで延伸を行い「車両の留置線」を設置します。

留置線の設置を行うことで、多くの電車の待機場ができることになり列車の増発が可能になります。

JR東日本「羽田空港アクセス線」との競合対策に備える

今後羽田空港は乗り入れる鉄道会社が増えることになり、現在JR東日本が「羽田空港アクセス線」計画を進めています。

現状JR東日本は「子会社である東京モノレール」が羽田空港に乗り入れを行っておりますが、起点である「浜松町駅」で必ず乗り換えが必要になり、京急のように直通で多くの区間に行ける訳ではありません。

京急羽田空港線は乗り換え不要で羽田空港まで行ける主要駅が多く、京急本線の主要駅「品川」「横浜」、直通先である都営浅草線:「新橋」「日本橋」などの都心を通ります。

また現状の車両収容人数も東京モノレールでは京急羽田空港線には敵いません。

現場ではJR東日本グループより、京急の方が羽田空港へのアクセス路線としての地位を確立していますが、JR東日本は既存JR線を利用し直接羽田空港の地下に通す計画が持ち上がり、建設検討が始まっています。

実現をすると、JR東日本は最大15両編成で運行を行い大量輸送を行うことが可能となり、中距離電車の運行も多いため、首都圏の各地域から直接羽田空港へ向かうことができるようになる大規模な鉄道乗り入れ計画となります。

JRが直接乗り入れを行う計画がある以上、京急でも電車の本数を増やし従来以上に利便性を高めるため、今回の引き上げ線(留置線)を増設する計画となりました。

東急蒲田駅から羽田空港へ乗り入れ計画「第三セクター:羽田エアポートライン」設立

2022年10月に京急蒲田駅から東急蒲田駅までを繋ぐ第三セクター「羽田エアポートライン株式会社」が設立され、京急蒲田駅と東急蒲田駅を繋ぐ東西地下鉄道が建設されることになりました。

この計画により、東急線から直接京急空港線に直通を行い、羽田空港まで乗り入れる計画が立てられることになりました。

この計画が立てられた時点で、羽田空港の引き上げ線線路が不足しまう課題が出るため、引き上げ線の設置はやはり必要であると考えます。

羽田空港に乗り入れ・直通運転を行う路線が増えれば電車運行本数や沿線の不動産開発・投資も活発になると思われます。

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