東京メトロは「地下鉄有楽町線の延伸(豊洲駅〜半蔵門線住吉駅)・地下鉄南北線の延伸(白金高輪駅〜品川駅)までの延伸計画を発表し、正式に建設をすることになりました。
東京メトロの新線は地下鉄副都心線を持って完了すると言われておりましたが、これは沿線の方や都心への通勤通学を行う方にとって、利便性・混雑緩和にも繋がるためとても良いことです。
地下鉄有楽町線の延伸・地下鉄南北線の延伸を持って、東京23区内の地下鉄建設はある程度終了したものと思われました。
しかし以前より計画として「東京都中央区にて都心部と湾岸部を接続する地下鉄計画」があります。
この計画は東京都中央区・江東区の臨海部は近年人口が急増を行っている地域であるため、この増え続ける人口をカバーするための地下鉄計画となります。
【2022年11月24日:2040年代前半に全7駅の予定で開業するとのニュースがありました】
【リンク】東京駅―勝どき―有明を結ぶ「臨海地下鉄」新線、全7駅新設…2040年代前半に開業へ
11月25日に小池百合子東京都知事が会見する予定となっており、この路線は「東京都が主体」となって建設をされることになります。
【東京都中央区・港区・江東区・臨海副都心:不動産開発・不動産開発・住まいへの情報】
東京駅〜有明・東京ビッグサイト「臨海地下鉄新線」:概要
計画名 | 東京駅〜有明・東京ビッグサイト「臨海地下鉄新線」 |
駅予定地(駅名仮称) | 東京駅 新銀座駅 新築地駅 勝どき駅 晴海駅 豊洲市場駅 有明・東京ビッグサイト駅 |
距離数 | 約6キロ |
建設着工予定 | 2030年代 |
開通予定 | 2040年代前半 |
駅は約1キロメートル毎に設置をされる予定となります。
なぜ中央区・江東区に都心・臨海地下鉄新線構想が存在するのか?
東京都中央区は東京23区の中でも、千代田区・港区とともに「都心3区」と言われ、東京都内の中でも特に商業・ビジネスに特化した中心地になっています。
中央区は古くから東京の街中であり、全国的に有名な地名の町が多いのも特徴です。
- 銀座
- 日本橋
- 京橋
- 築地
- 八重洲
- 月島
- 勝どき
中央区のこれらの地域は昔からの東京の市街地であり、区の全体としては既に地下鉄・バスの交通網がほかの区に比べると特に整っている地域のため、一見地下鉄の新線構想はしなくても良さそうな地域です。
しかし、中央区・江東区の湾岸部(ウォーターフロント)の人口の急増により、中央区・江東区の鉄道空白地帯であった湾岸部に人が多く住み始め、新しく地下鉄新線の計画が出されるほどの急激な人口増加となりました。
下記の紫色に塗られた地域に住む人が急増していることが、今回の地下鉄新線構想案のきっかけになりました。
これらは元々工業地帯として工場が多い地域でしたが、工場が郊外に移転し、跡地に都心に近い立地を活かした大規模タワーマンションなどが建設されています。
現状中央区臨海部の鉄道駅は「都営大江戸線:勝どき駅」のみ・バスで利用者輸送を行う地域
中央区の臨海部の地下鉄は「都営大江戸線勝どき駅」のみとなり、勝どきの先の「豊海町」晴海地区の大半の人口が急増しているエリアをカバー出来ていない現状があります。
現在この紫色の地域には既に超高層マンションが多く建ち、まだまだこの地域での超高層マンションの再開発も進んでいる状態です。
中央区内で完全に鉄道空白地帯になっている「晴海地区」に対しては、鉄道空白を補うように、都バス本数が最大で3分〜4分で発着する対応を行い、移動手段を確保している状態です。
しかし、人口が増え続ける勝どき・晴海地域では都バスだけでは対応が難しく、東京オリンピック2020開式前にプレオープンを行った速達のバスシステム「東京BRT」が開通いたしました。
それでも既存の都バス・BRTだけでは、将来的な人口増に対して対応出来ないと言われております。
そこで今回の中央区・江東区を通る地下鉄の検討案が出されることになりました。
今回の地下鉄新線のルートは銀座から旧築地市場を抜け、鉄道空白地帯を通るために「既存の勝どき駅よりも海側を通るルート」が想定をされています。(豊海町・晴海埠頭※HARUMI FLAG)
増え続ける人口と交通弱者等の移動支援等の課題解決に向けて、中央区は平成26年度から「臨海部と都心部を結ぶ地下鉄新線の導入に関する調査検討」を開始しています。
都心・臨海地下鉄新線構想のルート
都心・臨海地下鉄構想のルートですが、東京都中央区内と東京都江東区内を通るルートになっています。
予定としては「銀座〜築地〜勝どき・晴海〜豊洲市場〜国際展示場」に至るルートを通り、駅の設置数も未定の状況ですが、このルートでの計画を検討しております。
銀座から住宅地である勝どき・晴海を通り、イベントなどが行われる国際展示場まで結ぶルートは住宅地から都心を繋ぐだけではなく、都心から乗り換え国際展示場でのイベントに参加する人の交通手段にもなります。
実現をすれば都心部から臨海部に直線で繋がることになり、中央区の地下鉄新線のルートがもっとも都心から臨海部までの移動時間が短くなります。
現在、お台場・青海・有明・国際展示場へは「りんかい線」「ゆりかもめ」での移動が主流ですが、これらの鉄道の混雑緩和にも繋がります。
【2022年11月24日のニュースでは下記の駅(駅名は仮称)が設けられる計画となります】
- 東京駅
- 新銀座駅
- 新築地駅
- 勝どき駅
- 晴海駅
- 豊洲市場駅
- 有明・東京ビッグサイト駅
つくばエクスプレスと直通:東京駅と接続する構想
中央区・江東区内の完結の地下鉄であれば、上記のルートになりますが、銀座から方向を変え「東京駅〜秋葉原駅を繋ぎ、つくばエクスプレスと直通をさせる案」もあります。
元々つくばエクスプレスは、秋葉原駅が終点ではなく東京駅までの延伸が構想されている路線です。
中央区の地下鉄新線計画と共同で「東京駅方面へのつくばエクスプレス延伸」が行われるかもしれません。
また羽田空港までの延伸も見据えているとのことです。
これらの計画が実際に行われ、鉄道新設・延伸が出来るかは未定ですが、中央区・江東区は今後も不動産開発・不動産投資が注目される地域となります。
りんかい線・羽田空港アクセス線との直通を検討
2022年11月24日に報道をされました「東京駅から有明・東京ビッグサイト」を結ぶ「臨海地下鉄新線」はJR東日本が計画を進める「羽田空港アクセス線」と「りんかい線」に直通する計画も立てられています。
東京駅から有明・東京ビッグサイト間の新線区間内の運転ではなく、羽田空港アクセス線・大崎駅方面のりんかい線に電車が直通することで、乗り換えなく更に利便性が良い路線になります。
当初は事業主が「東京都」となる予定でしたが、大崎駅と新木場駅を繋ぐ「東京臨海高速鉄道」が「臨海地下鉄」事業を進めることになると発表がありました。
【東京都「都心部・臨海地域地下鉄」羽田空港アクセスは?りんかい線の東京臨海高速鉄道が運行担うことに NHKリンク】
多くの可能性がある臨海地下鉄構想について、東京都心部と臨海副都心が繋がる需要ある鉄道路線計画の今後に注目が集まり、東京湾岸エリアの開発に今後も注目が集まります。
【東京都中央区・港区・江東区・臨海副都心:不動産開発・不動産開発・住まいへの情報】