2024年度JR中央線12両化・グリーン車連結計画:中央線の混雑緩和・サービス向上計画

2024年度内の計画に向けて「JR中央線の12両編成化・グリーン車連結」の整備計画が進んでいます。

この計画は2023年度内に整備される計画でしたが、当初の計画より時間を掛けており現状では2024年度末を目標に整備が進んでいます。

区間はJR中央線東京駅〜山梨県大月駅、青梅線立川駅〜青梅駅となり、青梅線には中央線から乗り入れを行います。

2023年現在10両で運行されているJR中央線を、12両編成化とグリーン車を連結することで、ラッシュ時を中心とした利用者の混雑緩和、グリーン車を連結することでサービス向上を目的としています。

この工事はほとんどの中央線の駅でホームの延長工事や設備の追加工事などの対応必要となり、単純にホーム延長を行う工事ではありません。

そのため、難工事となっている駅も多くあり、更に近年の鉄道車両の製造に必要な半導体の不足も影響し、JR中央線12両化・グリーン車の導入計画は「当初2020年度の導入から2024年度へ延期されています」

しかしJR中央線12両化によるサービス向上は、中央線沿線の駅利用者増加と街の活性化が期待されている事業となり、首都圏全体の中でも特に注目されている事業となります。

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JR中央線12両化・グリーン車連結計画

実施時期2024年度(2025年春)
連結車両グリーン車2両連携
対象区間JR中央線「東京駅」〜「大月駅」
JR青梅線「立川駅」〜「青梅駅」
実施内容JR中央線12両化に伴う駅設備の設置
駅ホームの延長
駅動線の確保
線路の配線変更・廃止など

JR首都圏主要路線の中で「最後のグリーン車編成整備」を行うJR中央線

JR中央線車両:E233系

JR中央線グリーン車導入・12両編成計画は、JR中央線の12両編成化は混雑が著しい中央線の混雑緩和を目的としており、当初2020年度に行われる計画でしたが、設備工事や車両製造に必要な半導体の不足から、2024年度末に行われる予定となりました。

JR中央線は首都圏のJR主要路線「東海道線」「東北本線(宇都宮線・高崎線)」「常磐線」「総武線」「横須賀線」「中央線」の中で、唯一グリーン車の連結がなかった路線です。

そして今回JR東日本の主要路線で最後の「グリーン車が併設される鉄道路線」となります。

上記の主要路線は特にJR東日本の中でも沿線利用者が多く、車両数の増加とサービス面の向上が求められていた路線であり、中央線以外の路線は「車両の15両化」「グリーン車の連結」が完了しています。

主要5路線の中で最後のグリーン車連結車両が行われるJR中央線ですが、他4路線と異なり15両ではなく「12両化」となり、この2両増加分がグリーン車となります。

中央線にグリーン車が加わることで、混雑が激しいラッシュ時の一定数利用者がグリーン車利用をされるとJR東日本は考えており、顧客サービスの向上と通常車両の混雑緩和を行いたい目的があります。

JR東日本のグリーン車利用料金

JR東日本で運行される電車の「グリーン車の料金」は事前購入の場合、

  • 平日780円(51km以上1000円)・土休日580円(同800円)
  • 車内購入で平日1040円(同1260円)・土休日840円(同1060円)

上記に設定されており、切符売り場やホーム上のグリーン券の券売機、モバイルSuicaからも購入ができます。

事前に購入された方がやはりお得であり、ほとんどの利用者は事前に購入される方が多いのではないでしょうか。

JR東日本・通勤路線で初のグリーン車「両開きドア」の採用

今までJR東日本の通勤車両で導入されてきたグリーン車のドアは「片開き」の車両を採用していましたが、片開きの扉は乗り降りの際に時間が掛かるデメリットがありました。

両開きの扉と比べ「数秒」の誤差と言われていますが、多くの乗客の乗り降りがあり、秒単位で発車時刻を設定しているJR東日本の首都圏地域では、数秒の誤差が列車遅延となります。

今回のJR中央線のグリーン車には通常の通勤電車車両同様に「両開き」のドアが採用され、乗り降りをスムーズに行えるように工夫がされています。

車両を増やすだけではなく「トイレ」がなかった中央線車両にトイレを設置する事業

JR東日本の東京駅から伸びる主要路線の中で「トイレ・お手洗い」がない路線が中央線です。

中央線は他の主要路線に比べると運行距離が比較的短い路線となりますが、グリーン車を併設するということは同時にお手洗いも設置することになります。

そうなると、グリーン車ではない普通車両にもトイレを設置する必要があり、他の主要路線にも普通車にトイレを設置する必要があります。

グリーン車はグリーン車の乗車券を購入されていない方は原則乗車ができません。

そのため、普通車の利用の方がトイレ利用でグリーン車に立ち入ることを防ぐため、普通車にもトイレの設置を行う必要があります。

JR中央線12両化工事・2023年10月21日(土曜日)19時20分ごろより「八王子駅〜高尾駅」運休

JR中央線の12両化に伴い、駅ホームの工事が続けられていますが、2023年10月21日の19時20分ごろから終電まで「八王子駅〜高尾駅」の運休を行います。

この運休計画はJR中央線の設備工事を行うためにやむなく行う工事となり、主に「高尾駅の線路切り替えのための工事」となります。

また運休時刻前であっても「2023年10月21日」はJR中央線は全体の60%程度の運行本数となるため、特に用事のない方はJR中央線の利用を控えた方が良いかもしれません。

もちろん東京近郊区間だけではなく、長野や松本へ向かう「特急あずさ」なども19時20分ごろを目処に東京駅・新宿駅発着の特急は運休となり、高尾駅から長野・松本方面は「高尾駅での折り返し運転となります」

運休期間中はバスでの振替輸送や多摩都市モノレールなどの案内がされます。

この工事は天候の影響などで工事ができない場合は「11月24日から26日のいずれかに延期されます」

【2023年10月21日:八王子駅から高尾駅までの運休についてのプレスリリースへのリンク】

魅力的な街が多いJR中央線沿線

首都圏の主要路線のJR中央線は日本の鉄道の中心駅「東京駅」を起点に、東京都内の主要地を東西に貫く路線です。

都心である神田、御茶ノ水、四ツ谷、世界一の利用者数の駅:新宿を通り、中野、吉祥寺、三鷹、立川、八王子など、沿線には多くの利用者数がある駅が並んでいます。

中野、吉祥寺、立川などは特に人気の街として、暮らしやすい駅の上位に常にランクインする駅であり、新宿や東京駅まで乗り換えなしで移動ができる利便性も上位にランクインする理由の一つです。

JR東日本としては特に利用サービス面で力を入れるべき重要な路線となり、中央線の12両編成化・グリーン車の導入は鉄道収入と沿線の人口、魅力的なまちづくりには欠かせないプロジェクトと言えます。

当初目標2020年度サービス開始から大幅に延期の2024年度末

中央線グリーン車イメージ:JR東日本プレスリリース

JR中央線の12両化、グリーン車連携計画は当初「2015年に発表され、2020年度には行う」計画で進んでいましたが、度重なる延期計画の結果、先述のとおり現在は2024年度末(2025年)の予定となっています。

これは12両化に際し、中央線の駅ホーム延伸が予想以上に困難な駅が多いことがあり、ただホームの延伸だけではなく、配電設備、駅前後の踏切の問題などの課題があり、思った以上に時間が必要な工事となっています。

ホームが伸びるということは、ホームだけではなく「線路位置」も変更しなければならないため、渋谷駅のホーム移設工事などのように、線路を鉄道営業時間外に短時間で動かすことも必要になるかもしれません。

また整備が遅れる一番大きな原因としては、世界的な不安定な情勢の中「グリーン車両を製造するための半導体の不足」と言われており、部品の調達に時間が掛かっています。

JR中央線は首都圏のJRの中でも特に利用者が多く、一部の電車だけを先行して12両編成化・グリーン車併設にするには利用者に混乱と運行オペレーション上の不具合が起こりやすいため、すべての条件が整う見込みがある2024年度まで導入延期としています。

ホームドアの設置も大幅に延期

人身事故などを防ぐために鉄道事業者が進めている「ホームドア」の設置も、JR中央線では大幅に遅れています。

中央線はホームを延伸し、12両編成化が完了を行なってからではないと中央線の駅にはホームドアが設置できません。

またホームドアの部材不足もあり、中央線以外の路線への先行したホームドアの設置を行っており、ホームの移設や延伸をする必要がない主要駅から中心に設置の方針です。

首都圏鉄道に関する注目リンク

首都圏では主要駅を中心として、駅改良工事や駅前再開発計画が数多く行われています。

東京23区内のターミナル駅を中心として、数年以内に景観が大きく変わる駅もあり、駅前だけではなく、沿線住民の期待も高く不動産開発や不動産投資も積極的に行われています。

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そのため、対象の鉄道沿線では期待感もあり多くの駅前再開発を中心に大規模なまちづくり・超高層ビル・超高層タワーマンションの計画が相次いでおり、不動産開発・不動産投資・住まい情報に注目が集まります。

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