愛知県名古屋市で「都市部初のラウンドアバウト(環状交差点)」の導入が行われました。
郊外でのラウンドアバウトの導入事例は今までもありましたが、街の中心部でのラウンドアバウトの導入事例は愛知県名古屋市が初となり、この交差点は名古屋市中区の官庁街に設置されています。
ラウンドアバウトは環状交差点として特に信号機が設けられていない交差点となりますが、交差点の形状から「スピードを落としながら車が侵入を行う必要」があるため、交通事故の軽減が期待されている交差点となります。
このラウンドアバウトの導入により、交差点がどのように機能するのかを実証実験の場にもなっており、経過報告が注目されています。
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都市部初:ラウンドアバウト(環状交差点)の設置(愛知県名古屋市)
導入交差点名 | 名古屋市中区「三の丸」交差点 |
所在地 | 名古屋市中区三の丸二丁目 |
鉄道アクセス | 名古屋市営地下鉄名城線「名古屋城駅」徒歩3分 |
本運用 | 2023年9月 |
都市部初の環状交差点(ラウンドアバウト)
愛知県名古屋市では全国初の都市部でのラウンドアバウト(環状交差点)の導入を決定し、令和2年9月23日より実証実験を行ってきました。
そして令和5年9月に本格運用への移行を行い、都市部初のラウンドアバウトとして「名古屋市中区三の丸交差点」が正式に環状交差点となりました。
中区三の丸は名古屋市の官庁街となり、この交差点は名古屋市役所西庁舎や名古屋法務局などに囲まれているエリアの一角となります。
この交差点は幹線道路ではなく路地に入った先に設置されている交差点ですが、道路幅員が非常に広く信号機がない交差点のため、交通事故などが多い場所でもありました。
そこで環状交差点(ラウンドアバウト)を設置することで、どのような効果が発揮されるのかの実証実験と交通事故抑制のためにこの交差点が選定され、都市部初のラウンドアバウトとして機能することになりました。
ラウンドアバウト(環状交差点)とは
ラウンドアバウト(環状交差点)は、交差点の中央部に中央島と呼ばれるスペースを交差点中心に設置し、信号機や一時停止に頼らない交差点です。
侵入した車は「必ず右回り」に走行し、時計回りに進み目的進行方向に抜けていく形となります。
ラウンドアバウトの特徴は、
- 交差点の直進ができないため、侵入する際に必ずスピードを落とす必要があり重大事故を防ぎます。
- 赤信号による信号待ちを無くします。
- 特殊な形の交差点(五差路など)の交差点でも対応可能。
- 信号機が機能しない災害時でも交差点として機能します。
この名古屋市の取り組みにより、既に郊外ではラウンドアバウトの設置されている交差点がありますが「全国の都市部」にもラウンドアバウトが増加するかもしれません。
【外部リンク:ラウンドアバウトの取り組み・名古屋市ホームページ】
車文化の名古屋
愛知県名古屋市は日本三大都市圏でありながら、東京や大阪と異なり車での移動が多いエリアとなり、最大都市名古屋市であっても車で移動を行うことが多く、車のナンバープレート「名古屋ナンバー」は日本一の登録者数となり、愛知県が車文化であることを証明しています。
愛知県は交通事故死亡者数が常に上位の都道府県のため、交通事故対策が長年の課題となっており、ラウンドアバウトの取り組みは注目されています。
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愛知県名古屋市:都市開発・再開発・まちづくり計画
名古屋市は中部地方最大の街・リニア中央新幹線の暫定終着駅として、今後も街の発展が期待されており、特にリニア中央新幹線の駅が完成する「名古屋駅」周辺・名古屋都心部「栄」周辺では大規模再開発が行われています。