小田急百貨店新宿店に続き、京王百貨店の新宿駅・駅ビルの超高層ビル・再開発計画が始まります。
隣接する小田急百貨店新宿店が2022年9月に営業を終え、2029年度に約260mの超高層ビルに建て替えることになりましたが、同じ新宿駅西口の西南口にあたる「京王百貨店」も建替えを行うことになりました。
現在京王百貨店とルミネ1が建っている場所に「地上19階:高さ110m」の高層ビル、甲州街道を渡り南側には「地上37階の225m」の超高層ビルを建設する計画となります。
南側の超高層ビルの34階には「新宿テラス」として新宿の街を見渡せるテラスを設置し、完成は「2028年度」を予定としています。
小田急百貨店新宿店が閉店し工事が始まりましたが、京王百貨店新宿店の裏「モザイク通り」も2023年3月26日から通行ができなくなり、新宿駅西口駅ビルの建て替え準備が着実に進んでいます。
その中で小田急百貨店の建て替えが先行しますが、モザイク通りの閉鎖によりいよいよ京王百貨店の建て替え準備も進みそうです。
京王百貨店に近接する新宿ミロードも「2025年4月」には全店舗閉店と発表されているため、京王百貨店もほぼ同時期に一時閉店が行われると予想されています。
そして街区全体の工事の完了予定は「2040年代前半の完成予定」となり、まず先行して甲州街道南側の超高層ビルが2028年度に完成予定です。
新宿駅周辺は建物の老朽化が懸念されている中小オフィスビルが多く、今後の新宿の街の発展のために、大規模な再開発計画が数多く存在します。
これからも新宿の街:特に西口側の開発・再開発・超高層ビル建設が注目をされ、オフィス需要など、今後も新宿駅周辺は衰えることなく増えていくと予想されています。
新宿周辺の再開発計画・まちづくり計画は今後も不動産開発・不動産投資などを行う関係者に注目されます。
【東京都新宿区・新宿駅周辺:不動産開発・不動産開発・住まいへの情報】
京王百貨店建て替え・超高層ビル計画:新宿駅西南口地区再開発 概要
計画名 | 都市再生特別地区(新宿駅西南口地区)都市計画 |
計画地の位置 | 東京都新宿区西新宿1丁目および渋谷区代々木2丁目各地 |
アクセス路線 | JR東日本:山手線・中央線・中央総武線・埼京線・湘南新宿ライン・京王線・小田急線・東京メトロ丸ノ内線・都営新宿線・都営大江戸線・西武新宿線 |
事業主 | JR東日本・京王電鉄 |
街区 | 北街区(京王百貨店:ルミネ1)地上19階地下3階:高さ約110m 南街区(甲州街道南地区)地上37階・地下6階:高さ約225m |
敷地面積 | 北街区:約10,000㎡ 南街区:約6,300㎡ |
延べ面積 | 北街区:約141,500㎡ 南街区:約150,000㎡ |
新宿駅総事業費 | 約3,000億円 |
南地区完成予定 | 2028年度予定 |
京王百貨店建て替え含む全体竣工時期 | 2040年代完成予定 |
2022年4月7日の素案では都市再生特別地区(新宿駅西南口地区)都市計画の概要では、現在の京王百貨店・ルミネ1・甲州街道(国道20号)を渡りすぐの雑居ビルの地域が対象となります。
新宿駅は甲州街道の北側が「東京都新宿区」南側が「東京都渋谷区」という区の境界上にある駅となり、甲州街道の南側の超高層ビル側は渋谷区になります。
甲州街道はとても交通量が多い道路となり、現状では甲州街道が京王百貨店南側再開発地区を分断してしまう形となります。
そこで甲州街道の上には歩行者用のオーバーパスが設置される予定となり、新宿駅方面からの歩行者動線を切らないように動線が設けられます。
この甲州街道南側地区の再開発範囲は意外と広く「JR東日本の本社ビル」がある地域まで計画範囲があり、小田急百貨店の再開発事業と同等に新宿駅で特に注目される大規模再開発・まちづくり計画となります。
駅前再開発は東京都内の主要駅を中心に各地で行われていますが、駅ビルそのものを再開発・超高層ビルへの建て替え計画は全国的には珍しいです。
しかし東京都内では主要駅の超高層ビル建て替えや計画が進められており、
- 京王百貨店新宿店の建て替え・超高層ビル計画
- 小田急百貨店新宿店の建て替え・超高層ビルへの建て替え
- JR・京急品川駅西口(高輪口)の建て替え・超高層ビル計画
- JR品川駅北口・品川駅北口駅ビルの新築高層ビル建設
- JR・東武池袋駅西口(東武百貨店)に建て替え・超高層ビル計画
- JR渋谷駅(渋谷スクランブルスクエア第2期)超高層ビル計画
これらの東京都内の主要駅が駅ビルそのものを建て替え、超高層ビルへの計画を進めています。
駅ビルは街の玄関口となるシンボルとなるため、街の景観や活性化に大きな影響があるため、再開発計画以外の駅周辺不動産開発や不動産投資にも注目です。
新宿駅西口北街区(京王百貨店・ルミネ新宿 ルミネ1)の完成は2040年代
新宿駅北街区全体の完成は「2040年代」とずいぶん先の印象がありますが、この地区は「京王百貨店新宿店と「ルミネ新宿 ルミネ1」があり、更に地下には京王線新宿駅やその他鉄道に通ずる通路が至る所を通ります。
そのため、これらのビルの「解体作業」と解体後の同じ場所に「新築の駅ビルを建設」する計画となる大規模な工事となるため時間を有することになり、多くの人が常に行き交う新宿駅では特に慎重に行う工事となります。
隣の小田急百貨店建て替え同様の難工事が予想されており、JR・小田急・京王・各地下鉄の新宿駅の電車運行を通常通りに行いながら、駅ビルの解体作業・新築の超高層ビルを建設する内容の工事は予想以上の難工事が予想されているために「2040年代の開業」を見込んでいます。
新宿駅南街区は一足早く「2028年度」の開業予定
JR東日本のビルを含んだ甲州街道地域の再開発は京王百貨店の建て替えよりも早く「2028年度」に完成される予定となります。
この地域は現状雑居ビルが多く立ち並ぶ地域となり、老朽化が進むビルが目立ちます。
この新宿駅南街区はJR・小田急・京王「新宿駅」には接していないため、南街区は解体作業は京王百貨店やルミネ新宿より早く取り掛かることができると計画され、その分開業予定時期も早めに設定されています。
新宿駅南街区は京王百貨店建て替え後の駅ビルの高さを超えた「地上37階・地下6階:高さ約225m」を計画されており、新宿駅南側エリアでも新宿駅新南口の駅ビル:新宿ミライナタワーと並ぶ注目される超高層ビルとなります。
北街区・南街区の開業時には、甲州街道上空には京王百貨店と甲州街道南の超高層ビルを繋ぐ動線が確保され、車道を通らなくても歩行者は甲州街道の南北を移動できるようになります。
工事により京王百貨店裏側の通り「モザイク通り」が2023年3月26日より通行できなくなる
先日、新宿駅西口と南口とを繋ぐ歩行者用通路「モザイク通り」の閉鎖が2023年3月26日よりできなくなると発表がありました。
小田急百貨店新宿店の建て替えによる工事の影響によるものですが、京王百貨店新宿店も超高層ビルへ建て替える計画があります。
モザイク通りの閉鎖は小田急百貨店・京王百貨店の建て替え準備に入るためのものとなり、新宿駅西口と南口は、新宿駅西口全体の工事が完了するまで「京王百貨店の正面」を大回りする必要があります。
京王百貨店に隣接する商業施設「新宿ミロード」が2025年4月までにテナント全店閉店。京王百貨店もほぼ同時期に一時閉店が予想される。
京王百貨店に隣接する小田急が管理する商業施設:新宿ミロードも小田急百貨店・京王百貨店再開発に伴い、2025年4月までに入居テナントが全店閉店することが決定しました。
新宿ミロードはJR新宿駅南口に隣接する若者中心の商業施設となり、多くの人が訪れる施設でしたが、建て替えされる京王百貨店に接しており、開発される新宿駅西南口の出口の一部となっていたため、閉店となります。
新宿ミロードは、2023年3月に通れなくなりました新宿モザイク通りと合わせて、新宿の有名な通りや施設が次々と閉鎖を発表していますが、後発の施設は新しい新宿のまちづくりのためにより良い施設となることが期待されています。
新宿ミロードの2025年4月までの全テナント閉店の発表を受け、隣接する「京王百貨店」もほぼ同時期に一時閉店になるものと予想されています。
新宿駅と新宿駅周辺との回遊性を高める大規模再開発計画
新宿駅は巨大なターミナル駅であり、利用者数も世界最大の駅であることから、非常にわかりにくいと言われ「新宿ダンジョン」と言われることもあるとても複雑な駅となっています。
乗り入れを行う路線はJR・私鉄・地下鉄と多岐に渡り、新宿駅は日本一の利用者数の駅だけではない「世界一の利用者数の駅」となっています。
【新宿駅に乗り入れを行う鉄道路線】
- JR山手線
- JR中央線快速(特急)
- JR中央・総武線各駅停車
- JR埼京線(りんかい線・相鉄・JR川越線直通含む)
- JR湘南新宿ライン
- 小田急線
- 京王線(京王新線)
- 東京メトロ丸ノ内線
- 都営新宿線
- 都営大江戸線(新宿駅・新宿西口)
- 西武新宿線(西武新宿駅)
この他に新宿駅周辺には多くの駅があり、「新宿三丁目駅」「都庁前駅」「西新宿駅」など、新宿駅から徒歩で移動できる駅が数多くあります。
多くの鉄道路線が乗り入れを行う新宿駅は、構内が広く地上駅から地下駅まで高低差があるため、乗り換えに多くの時間が掛かります。
新しい路線が完成するたびに徐々に駅の規模が広がり、その都度通路が建設されたため迷路のような状態になっている複雑な駅となっています。
新宿駅の特に「京王百貨店側の西口・西南口」は「京王線」「京王新線」「小田急線」「都営新宿線」「都営大江戸線」の乗り換え口が重なる場所となり、多くの人が狭い通路を行き交う場所になっています。
しかし、新宿駅西口・西南口の再開発・再整備が行われることで、これらの鉄道乗り換えもわかりやすくなり、移動がしやすい新宿の街を作ります。
新しい京王百貨店などの魅力的な施設の建設は多くの人を集客ができ、街の経済活性化に繋がりますが、同時に人の流れの回遊性を高め、多くの人が集まる新宿の「歩きやすいまちづくり」も求められています。
京王電鉄が約3,000億円の予算で京王百貨店と京王新宿駅の建て替え
京王電鉄が2023年8月2日に新宿駅の再開発計画について、総事業費が約3,000億円となることが発表されました。
既存の京王百貨店の建て替え、甲州街道南側に新たな超高層ビルの建設、駅周辺の歩行者通路、京王新宿駅の再整備などの大規模な計画を踏まえると上記の予算になると予想が立てられています。
【京王電鉄、新宿再開発に3000億円 高層ビルや商業施設:日経新聞へのリンク】
京王線新宿駅のホームを延伸と新改札口を設置・東京メトロ丸ノ内線との乗り換えに配慮
新宿駅の京王百貨店建て替えを行うと同時に、既存京王線ホームの拡張・延伸を行う計画も発表され、北にホームを伸ばすことになります。
そして新たな改札口を設けることで、新宿駅の北側に設置されている「東京メトロ丸ノ内線:新宿駅」との乗り換えをしやすくします。
各鉄道路線が複雑に入り組む新宿駅は歩行者様通路も複雑になり、鉄道の乗り換えに時間が掛かりますが、京王線から地下鉄丸ノ内線方面への乗り換えをしやすくすることで駅全体の動線をスムーズにする配慮がなされます。
小田急・新宿駅西口エリアとは違う「観光拠点としての顔」を整備
小田急百貨店建替えの新宿駅西口再開発は「ビジネス中心」のオフィスビルと「小田急百貨店の建て替え」などの創出でしたが、新宿駅西南口・京王百貨店の再開発は主に「観光拠点の整備」をJR東日本は掲げています。
観光情報発信や宿泊施設の整備など、西口の再開発とは違うコンセプトで行います。
京王百貨店の建て替え再開発計画は同じ新宿駅の西側の地域にはなりますが、エリアの棲み分けを行うことで、小田急百貨店の超高層ビルとは異なる「観光拠点」として多くの人の流入を行う考えです。
新型コロナウイルスの影響で、海外からの訪日が落ち着いている現状がありますが、このコロナ禍の状態が解消された際を既に備えて新宿駅西口全体の再開発が始まっています。
【東京都新宿区・新宿駅周辺:不動産開発・不動産開発・住まいへの情報】
東京・新宿駅周辺の大規模再開発・都市開発・まちづくり計画
東京都内では東京23区都心・副都心を中心に大規模再開発・都市開発が各地で行われております。
東京駅前・港区前行き・新宿駅周辺・渋谷駅周辺・品川駅・高輪ゲートウェイなど、東京の大ターミナル駅の周囲を中心に新しい街づくりが開始されています。
特に新宿駅周辺は複数の超高層ビル計画・建設が同時に行われており、数年以内に街並みの変化、不動産投資、オフィス需要が今後も増える地域になります。